ちょっと注意したいこと

ハイレゾ音源という定義

今年になって登場したハイレゾ音源という言葉、端的に定義としてまとめると実はバラバラだという。一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)と一般社団法人日本オーディオ協会(JAS)という2つの団体ではそれぞれ微妙に定義が異なっている。まずどのように定義しているのかを見てみると、

・JEITAによる定義:
リニアPCM換算でサンプリング周波数・量子化ビット数の一方がCDスペックを超えていること。但し、片方がCD音源よりも劣っていればハイレゾではない
・JASによる定義:
アナログ・デジタル問わず一定の周波数を超えており、また生産および販売責任立会いの元、聴覚評価が確実に行われていること

このようにハイレゾ音源についてそれぞれの協会が定義している。この点を見るとJASの方が厳しく制限がしかれていると取れる、生産・販売責任が立ち会うことでそれをハイレゾ音源だと納得できるのであれば認めるというのは、人によって聞こえ方が異なっているため、必ずしも共通するとは言えないからだ。無論評価基準なる物は用意されているものの、基準として曖昧にするのは良くないという方針がよく取れる。

そんなハイレゾ音源だが、いくらそう銘打っても本当にそうなのかと疑問に思っている人もいるだろう。それもそうだ、ハイレゾ音源と謳って販売されているもの全てが、純粋な意味で音源かされているとは限らない例が実際にあるからだ。

ハイレゾ音源というものがどういうのかを考える

そもそもハイレゾ音源と呼ばれる物は実際スタジオで録音されているものすべてを指しているとは限らない、これは製作段階からハイレゾ化することを前提に制作しているは限らないからだ。2014年という今年になってから登場した技術であるため、それらを真の意味で導入するとなればやはり制作初期から発売を前提に開発していなければ純然たるハイレゾ音源を提供することは出来ない。それなのに最近発売されている商品の中には、80年代に発売されたCDがハイレゾ音源化されて登場などと宣伝されているが、当時にそんな未来的な予測をして制作していたなどという、ハイテク技術は存在していない。ここが落とし穴だ。

そもそもハイレゾ音源と呼ばれるものは一重に分類することは出来ない、というのもハイレゾ音源などと呼ばれている商品がどんなものなのかというと、

  • ・レコーディングからミキシング、マスタリングに至るまでハイレゾで行われている
  • ・ハイレゾ以外の音源を含めてミキシング/ハイレゾマスタリングしたもの
  • ・非ハイレゾの原版をリマスターしたものを、ハイレゾマスタリングしたもの

この三つに分類することが出来る。つまりだ、今年発売されたCDなどの音楽については最初からハイレゾ音源として製作することは出来るが、80年代といった技術的にまだそんなものが開発される以前の話では、リマスター化されての発売となっている。

こう言われると高音質でライブ感を楽しめると思っていた人の夢をぶち壊すことになるかもしれないが、それはそれ、これはこれといったところだ。ただ原盤よりも音質は今まで以上に洗練されているため、全く良くないという言い方も正しくはない。レコードで発売されていた商品特有のノイズなどを加工することによって、より楽しめる音質を実現することが出来れば必ずしもハイレゾではないとは一概に言い切れないのも事実だ。

リマスターでも、贋物というわけではない

そのため過去に発売されたCDがハイレゾ化されていない音楽だから音質は良くないと、単純にその一言で片付けられるものではない。内容次第でハイレゾ化されていると断言できる仕上がりになっているものもあれば、音が今発売されているCDよりも音が優れているといった、そんな違いを見ることも出来る。

それでもなるべくなら本当にハイレゾ音源となっている楽曲を見極める目安を知りたいという人もいるだろうと、そう思ったので線引きとして提示すると、確実に怪しいのが『1990年代以前の楽曲』になる。この時期は確実にリマスター化しているのは間違いないと断言している人もいることを念頭に話を進めていくと、リマスター化かハイレゾ音源化しているかきわどいのが『90年代』といったところだ。この2つのラインを目処に考えていくと、あらかたハイレゾ音源と呼ばれるものを間違いなく購入できるはずだ。

ハイレゾ化した音楽を楽しみたいと思っているなら目安として欲しいが、何度も話すようにリマスターといっても音の質は良くなっているので、本当の意味でハイレゾ化していなくても十分楽しめるので、その点は理解しておこう。